予算対策部【専門部の活動】

国に対する要望

１．保育の質の向上と、保育士業務負担の軽減を目的とした配置基準の改善と公定価格の見直しについて

現在の保育士配置基準は､ 一部を除き７０年以上前に定められたものであり､ 今日の保育をめぐる状況には程遠いものです｡ 様々な発達段階にある子どもへの保育の質や安全性､ 保育士の業務負担において課題が多く､ 長年改善をお願いしてまいりました｡

また､ 公立・民間を問わず､ 現実には保育士を基準の１.６倍から多いところで２倍配置して保育を行っており､ 定数以上の職員の人件費については､ 公定価格に含まれていないために施設からの負担となります｡

配置基準の改善と公定価格の見直しをすることにより､ 保育の質の向上を図り､保育職員の業務負担の軽減､ 離職防止にも繋がると考えられます｡ すべての子どもたちの健やかで十分な発達と､ 保育者が喜びを持って働き続けられるためにも配置基準の改善と公定価格の見直しを要望します｡

２．加算要件の緩和について

主任保育士を保護者からの育児相談や地域の子育て支援活動等に専任させるため､ 代替保育士を加配する主任保育士専任加算制度については､ 少子化が進む現在､ 過疎地域だけでなく都市部においても実施条件とされている ｢乳児が３人以上入所する｣ を満たすことが困難であり､ 今後さらに活用しにくくなると考えられます｡

この要件を含む､ 延長保育事業等の付帯事業の実施に関わらず専任の主任保育士の必置が出来るよう要件の緩和を要望します｡

３．職員の更なる処遇改善について

保育の ｢質の向上｣ については､ 保育現場の喫緊の課題である ｢人材確保｣ のため､ 職員の処遇改善が進められていますが､ 社会的な使命と役割を十分に発揮できる魅力ある職場となるために､ 現行の処遇改善�T・�Uの継続拡充と､ 恒久的な制度となるように要望します｡

県に対する要望

１．小規模保育所（園）の経営安定化の補助について

本県の過疎化・少子高齢化は急速に進み､ 離島・中山間地域では､ 恒常的に定員割れのために運営が大変厳しく､ 事業の継続・保育士確保が困難であります｡

定員確保の困難な小規模の保育所 (園) であっても､ 欠く事の出来ない地域の重要な福祉資源であり､ 不安定な財政状況で施設運営を継続するには補助事業による支援は必要であり､ 以下について要望します｡

(1) 現在、県で制度化されている補助事業「小規模民間保育所運営対策事業」を今後も継続してください。

(2) 当該補助事業を活用してもなお運営状況が厳しいため、入所人数別の補助単価を引き上げてください。

２．新型コロナウイルス感染症の対応について

園児や保護者及びその同居者が感染者または濃厚接触者となった場合､ 当該保護者からの申し出がなければ感染状況の実態把握は不可能であり､ 保育施設として適切な対応ができません｡ 保育現場の安全をはかり､ 危機管理を講ずるためには正確な情報に基づいた対応が不可欠です｡

県と市町村の管轄の違いを越え､ 感染者に関わりのある施設及び､ 近隣の施設への迅速かつ適切な情報提供をしていただけるよう要望します｡